ぜっぽう星人の侵略

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"SNOWFLAKES"歌詞和訳【解説付き】ペルソナ4(P4)

ぜっぽう星人です。

P4、P4Gの雪の日に流れる"SNOWFLAKES"歌詞、和訳、その解説です。

 

"SNOWFLAKES"

"ひらひらと舞い落ちる雪"

 

作・編曲 目黒将司

作詞 Benjamin Franklin

歌 平田志穂子

意訳

Snowflakes falling on your face
あなたの顔にひらひらと落ちてきた雪

 

A cold wind blows away
冷たい風がビューッと吹いてきて

 

the laughter from this treasured place
みんなの声をこの大切な場所から吹き飛ばしてしまった

 

But in our memories it stays
でも思い出はここに残ってる

 

This is where we say farewell
ここがお別れを言わなければいけない場所

 

And the wind, it feels a little colder now
今は風がちょっとだけ冷たく感じる

 

Here time's run out like a spell,
あぁ、もう時間切れだ
まるで魔法の呪文が解けるみたい

 

but laughter's our vow
でも楽しそうなみんなの声が約束してくれるさ

(俺たちはずっと繋がってるって)

 

This is where we saw it through
ここは俺たちがずっと見てきた場所

 

Thick and thin - this friendship it was built to last
楽しいときもつらいときも
俺たちの友情、それは別れるその瞬間まで育まれ続けてた

 

Here we swore that we'd be true
to bonds that were forged in our past
ここで誓ったよな、この1年で築いた絆を大事にしていこうって

 

意訳の解説

Snowflakes falling on your face
あなたの顔にひらひらと落ちてきた雪
Snowflakes 雪のひとひら、雪の結晶

 

初めの4行、But in our memories it staysまでは、この曲が流れる1.2月の主人公目線だと思われる。たぶんここのあなたは恋人
Snowflakesは単にsnowとは違って、1つ1つの結晶に注目しているニュアンス。
なので可算名詞であり複数形のsが付いている。
吹雪みたいな感じ、積もっている感じではなく、ひらりと舞い降りてくる感じをイメージしてこの単語が当てられたのだと思う。

細かいが、名詞を現在分詞で修飾しているカタチなので、最後に雪という名詞を持ってくるかたちで訳した


A cold wind blows away
the laughter from this treasured place
冷たい風がビューッと吹いてきて
みんなの声をこの大切な場所から吹き飛ばしてしまった
直訳:1吹きの冷たい風が、笑い声をこの大切な場所から吹き飛ばす

blow away 吹き飛ばす、ふっ飛ばす、吹き払う、一掃する
laughter笑い声 treasure 心にしまう、大切にする

 

windが単数形なので、みんなで楽しく話していたら、今までは吹いていなかったけど急に冷たい風がビューッと吹いてきたイメージ。
一節目もそうだが、吹雪いているという感じではなく、普段あんまり降らないけど冬を感じるみたいな情景だと思われる。
実際にゲームでもちらちら舞っている感じだった。


But in our memories it stays
でも思い出はここに残ってる


笑い声は飛ばされたけど、1年間過ごした思い出は残ってるよね、というエモーショナルなかんじ。
ここというのは八十稲羽
ここでいったんメロディーが切れるので、以降は場面転換されているイメージ。

 

ここで場面転換?

1.2月の町→最後の日の駅のホーム

This is where we say farewell
ここがお別れを言わなければいけない場所
直訳:ここが俺たちがお別れを言う場所
farewell 別れの挨拶

 

この部分の訳的にも、ここから4行はアニメシーンでもあったお別れのホームでの歌なんじゃないかと思う。


And the wind, it feels a little colder now
今は風がちょっとだけ冷たく感じる

ホームって風を冷たく感じる。

 

Here time's run out like a spell,
あぁ、もう時間切れだ
まるで魔法の呪文が解けるみたい

run out 使い果たす、時間切れになる spell 呪文


シンデレラにかけられた呪文みたいだ、ということか
プレイヤーがP4の世界にゲームという魔法によって入った、みたいなニュアンスも含んでるかも。

プレイしてる側的にも3学期でこれが流れると、「P4が終わってしまう!みんなとお別れかー」という現実に引き戻されるような気持ちになる

 

but laughter's our vow
でも楽しそうなみんなの声が約束してくれるさ

(俺たちはずっと繋がってるって)
直訳:でも笑い声が俺たちの誓いだ

vow 誓い


離れても俺たちはずっと繋がっている、という誓い、約束

直訳の通りなんの誓いなのかは歌詞にはないが、分かりにくかったのでカッコで補足。

 

ここで場面転換?

最後の日の駅のホーム→帰ってきて思い出を振り返ってる

This is where we saw it through
Thick and thin - this friendship it was built to last
ここは俺たちがずっと見てきた場所
楽しいときもつらいときも
俺たちの友情、それは別れるその瞬間まで育まれ続けてた
直訳:ここは俺たちが楽しいときもつらいときもずっと見てきた場所 俺たちの友情、それは最後まで築かれた

through thick and thin どんなときも、楽しいときもつらいときも last終わり

 

ここは2行意味的に連続してます。
ここというのは八十稲羽
saw 見てき、it was built to last 最後まで築かれ俺たちの友情、と過去形で言っているので
おそらく主人公が八十稲羽に帰ってきて振り返っている、という場面に変わっている。
この後2行も時制がそんな感じになっている。

 

Here we swore that we'd be true
to bonds that were forged in our past
ここで誓ったよな、この1年で築いた絆を大事にしていこうって
直訳:ここは「俺たちの過去を通して築いた絆に、忠実でいられるといいな」と誓った場所だ

Here さあ、ここ swear 誓う の過去形 would be だといいな
forge 努力して関係を築く be true to ~を重んずる、忠実である

 

ここも2行繋がっている。
長くてややこしいが要は
ここで、この1年で築いた絆を大切にしようって誓ったよね、
と懐かしむ感じ。

感想

平和が戻ったのもつかの間、「都会に帰ってしまう主人公と思い出作りをしようよ」と実際にゲーム内でも仲間に言われている3学期で流れるこの曲。

歌詞をみる前でも明らかに別れの曲だと分かる切ないメロディーで、お別れを思い知らされ普通に泣きそうになった。

メタ的な話だがプレイヤーも実際八十稲羽のみんなとはもうお別れなわけで、ここまでこちら側にダイレクトで響くBGMは結構珍しい気がする。

「主人公に刺さる歌詞だからこそプレイヤーにも刺さる」この特徴がこの曲の良さを何倍にも引き上げていると思う。

 

画像の下にペルソナ3、4、5やった人向け感想があります。

3、5に関してネタバレがあるので注意

©ATLUS ©SEGA

 

 

 

以下ペルソナ3、4、5クリア済みでの閲覧推奨

 

 

 

 

 

ペルソナの三学期って、3では終末が近いわ5ではある意味穏やかだが裏では実際はとんでもないことになってるわで、主人公らもまだ気が張り詰めてるんですよね。

それに対して4は少なくとも見かけ上は全部事件が解決していて、主人公や仲間もすごく晴れやかな気持ちですよね。それが曲にも表れているなと感じました。

ちなみに3では町では「キミの記憶」のフレーズの入った「街の記憶」、寮では「Living With Determination-巌戸台分寮アレンジ-」(訳:決意を胸に生きる)が流れます。どっちも暗いよりの悲しさを感じるメロディーでした。SNOWFLAKESも悲しいけど明るい。このニュアンス伝わるでしょうか?

 

5では町で「So Happy World」(訳:とっても幸福な世界)が流れる。

曲名が怖い。でも曲調としては純粋に優しい感じがします。ただ後ろで流れる「ニュアー」みたいな音が歪まされたまやかしの世界って感じで怖い。

 

こう見るとそれぞれ違う3学期があって曲も違うの面白いですね。私は5、3、4の順でプレイしましたが、4のときは「こ、こんな幸せでいいのか。。。」ってなりました。