ぜっぽう星人の侵略

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"Time To Make History"歌詞和訳【解説付き】ペルソナ4(P4)

"Time To Make History"

"歴史に名を刻む瞬間だ"

 

作・編曲 目黒将司

作詞 Benjamin Franklin

歌 平田志穂子

意訳

It's a war out there everyday
向こうの世界では毎日が戦争だ

 

You can't hide from it, you gotta play
by the rules
逃げることは許されない、戦え
ルールには従って

 

play it cool
ときにはクールに

 

gotta laugh in the face
of the sad disgrace
誰にどう見られていたって、そんなの笑い飛ばせ


when your friends and foes look alike on the face of it
友達や敵が、同じような悲しい顔をしていたとしても

 

they missed their history
彼らは自分が何なのかを見失ってる


but they fight over a place in it
でもそれも彼らの歴史の内の1つだ、だから乗り超えていけるはずさ


yeah they fight over a place in it
戦って乗り超えていくんだ

 

Hard-hit by the times
不運な境遇に何度も揉まれた

 

That's just how your life goes by
そう、それがお前の運命なのだ


I know it's not your fault you say
でも俺は知ってる、お前は「自分のせい」だって言うけど、それは違うって

 

But there ain't no other way
他に道がなかっただけだろ

 

So step on up to the plate
だから今は全力を出して

 

Meet your fate
覚悟を決めろ


Walkin' straight on into the lions lair
虎穴どころかライオンの巣にだって、まっすぐ突き進んでいけ

 

Step on up - up to the plate
お前はさながら強打者、ぶちかましてやれ


Cause this ain't no game
これはゲームなんかじゃないから

 

It's time to make history yeah!
さあ、歴史に名を刻む時間だ!

意訳の解説

It's a war out there everyday
向こうの世界では毎日が戦争だ

out there あちらでは

向こうの世界=テレビの世界

 

You can't hide from it, you gotta play
by the rules
逃げることは許されない、戦え
ルールには従って

gotta=have go to ~しなければならない

play by the rules ルールに従って行動する、フェアプレーをする

 

play it cool
ときにはクールに

 

gotta laugh in the face
of the sad disgrace
誰にどう見られていたって、そんなの笑い飛ばせ

直訳:悲しい不名誉に直面しても、笑わなければならない

sad 悲しい、残念な、下手な、ひどい disgrace 不名誉 in (the) face of ~に直面して、~に逆らって

sad disgrace「悲しい不名誉」が何なのかが難しい。

P4のテーマと合わせて考える。テレビの世界には他人からのイメージが映る、人は見たいものを見たいように見る、という話があった。

つまり、勝手にまわりの人に不名誉に思われている、という意味。

それを踏まえ、意訳した。

 

when your friends and foes look alike on the face of it
友達や敵が、同じような悲しい顔をしていたとしても

直訳:友達と敵が同じような、悲しい不名誉みたいな顔をしていたとき

look alike よく似た人、瓜二つ、そっくりさん foes 敵

it=the sad disgrace

whenがちょっとよく分からないが、基本は「~するとき」、なので 「~だったとしても」、という意味として訳した。

敵はシャドウやOOさんのこと?

 

ペルソナの曲は、たいていしっくり来る英文になっているのだが、ここはなぜ敢えて「同じ顔をしている」という意味にしなければならなかったのか、正直よくわからなかった。

 

they missed their history
彼らは自分が何なのかを見失ってる

直訳:彼らは彼らの歴史を見失っている

本当の自分=今までの自分=history

タイトルの「Time To Make History」は「歴史に名を刻む瞬間だ」であり、教科の歴史と同じ意味のhistoryだが、ここでは自分の歴史、だと思う。

 

but they fight over a place in it
でもそれも彼らの歴史の内の1つだ、だから乗り超えていけるはずさ

直訳:でも彼らはその歴史の中で境遇を超えていく

place 場所、立場、境遇、環境、~の身 it=history

 

yeah they fight over a place in it
戦って乗り超えていくんだ

 

Hard-hit by the times
不運な境遇に何度も揉まれた

hard-hit 強い衝撃を受けた
times 時代、状況、時制


by the timesが何なのかよくわからかった、ミス?

by the time SV ~するときまで

という表現があるが、timeが複数形なのでおかしい。次の文「That's just how your life goes by」するときまで、と考えても意味的にもよく分からない。

 

That's just how your life goes by
そう、それがお前の運命なのだ

life goes by が謎。life goes onならば「人生は進む」「気にするな」「頑張らないと」など意味があるが。。。次の文「I know it's not your fault you say」につながっているかもと考えたが、byのあとに主語述語(SV)はとらないのであり得ない。

 

I know it's not your fault you say
でも俺は知ってる、お前は「自分のせい」だって言うけど、それは違うって

 

But there ain't no other way
他に道がなかっただけだろ

このあたりはストーリーで自分を見失っていた仲間たちに対して、主人公(たち)が呼びかけている感じかと。

 

So step on up to the plate
だから今は全力を出して

step up to the plate ((打ち気満々の)バッターが)打席に入る、マウンドに上がる
進んで物事に取り組む

 

Meet your fate
覚悟を決めろ

fate 破滅、死

Meet one's fateは最期を受け入れる、運命の人と会う、神と会う

次の歌詞に「ライオンの巣に突っこめ」とあることから、死を覚悟してライオンの巣に突っこめ、ということ。

 

Walkin' straight on into the lions lair
虎穴どころかライオンの巣にだって、まっすぐ突き進んでいけ

lions lair ライオンの巣

 

いきなりライオンが出てきて意味が分からないが(このような諺、表現は英語にない)、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という故事成語からとった可能性がある。

意味は虎の巣に入らなければ虎の子は奪えない。リスクを冒さなければ成功はない。という意味。

虎よりもライオンの方が怖い、強い、というイメージが一般的かと思うので、あえて言葉遊びで虎をさらに強いライオンにした?

翻訳のミス?もしくは単に作詞者Benjamin Franklinさんが日本語にある程度詳しそうとはいえ一応外国の人(彼のサイトを見ると分かる)なので、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」は知らなくて、偶然「リスクを冒す」という意味の例えとしてこの英文になったのかも。ここも不自然といえば不自然な文だった。

 

Step on up - up to the plate
お前はさながら強打者、ぶちかましてやれ

 

Cause this ain't no game
これはゲームなんかじゃないから

P5のlife will changeでも、「It's not a game」という歌詞があった。

ゲームの中で歌うからこそのメタ的な表現で面白い。

 

It's time to make history yeah!
さあ、歴史に名を刻む時間だ!

make history 歴史的な偉業を成し遂げる

感想

もちろん私の英語力不足もあるだろうが、正直よく分からない表現がいくつかあった、という印象が他の曲よりも多かった。

P3では歌詞カードの綴りがわりとめちゃくちゃだったり、文法ミスが割とあったりしたので、P4もやはり過渡期だったから仕方なかったのではないかと感じた。私はネイティブではないのでとやかくいうのはおこがましいのですが。。。ちなみにP5は文法も納得できないものはあまりなかったように感じた。

参考程度だが、知恵袋で調べてみたところ英語が分かる人からするとペルソナの歌詞は意味は分かるものの多少不自然なところがあるらしい。

でも、今回の「虎穴に...」のように本来英語にない表現をあえて英語として使用する、みたいんなのはとても面白いし、日本のゲームならではだし、両方の言葉を知っているBenjamin FranklinさんやLotus兄貴だからこそできることだと思う。

ネイティブの人にどれくらい自然な文なのか、聞いてみたい気持ちはある。

なんにせよ、あえて日本語訳を公開せず我々に自分で歌詞の意味を考察する楽しみを提供して頂けるアトラスさんに感謝し、ミスがあった場合は本来言いたかったことまで考えるなどして、なるべく作詞者やアトラスさんの意図をくみ取れるよう、訳していきたい。